【SDGs】
(石川社長)
テレビ東京グループは今年度からSDGsを経営の主要課題と位置付け、
6月に「サステナビリティ委員会」をつくり、私が委員長に就任しました。
その中で、我々の事業が出すCO₂排出量をゼロにする活動が進展しました。
新たに今年9月までに神谷町スタジオなど2拠点に再生可能エネルギー由来の電力を導入します。
これで20年度のCO₂排出量約8,000トンのうち、88%を削減できることになります。
今後は「Jクレジット」などの排出権取引も活用して、最終的に24年度末までに
排出実質ゼロを目指します。
【編成関連】
22年度4月クール第12週終了時(4月4日~6月26日)の個人全体(ALL)視聴率は、
GH3.2%(前年比-0.3p)、PT2.8%(同-0.3p)、全日1.2%(同-0.2p)。
(斎藤総合編成局長)
4月クールは、激戦区の木曜日に新番組『タクシー運転手さん 一番うまい店に連れてって!』を投入し、
直近(6月16日)の3時間半スペシャルはALLで3.8%を獲得。新番組として順調なスタートを切りました。
『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』の上島竜兵さん追悼特集(5月28日放送)は、
ALLで5.8%と多くの視聴者の皆様にご覧いただきました。
『テレ東音楽祭2022夏』はALLで4.1%。
テレ東の歌番組として23年ぶりに工藤静香さんも出演し、大きな話題となりました。
アニメ『SPY×FAMILY』は第1期の放送が終了となりました。
視聴率はALL平均で1.5%の一方、タイムシフト視聴率の平均が4.8%(11話まで)と、
テレビ東京の番組の中でも過去最高の成績となる見込みです。
『SPY×FAMILY』は第2期が10月からスタートするので、こちらもご期待いただきたいと思います。
【7月クール】
(石川社長)
7月10日に参議院選挙があるので、投票日の10日夜、さらに前日の9日に特別番組を組みます。
今回、若い人の投票率がどうなるのかも大きな焦点なので、投票に行ってもらうということを含め
提起していきたいと考えています。
(斎藤総合編成局長)
7月10日夜7時50分から11時42分まで
『池上彰の参院選ライブ 知られざる政治のカラクリ大解剖!』を生放送でお送りします。
メインキャスターの池上彰さん、大江麻理子のほかテレ東史上最強の布陣でお伝えします。
池上彰さんと政治家の皆さんの忖度なしの緊張感あふれる中継になるかと思いますので、
ご期待ください。
若者代表として、今月18歳になったばかりの鈴木福さんもゲスト出演します。
7月9日午後1時28分からは選挙の仕組みなどをわかりやすく解説する番組を放送します。
選挙の当日の放送終了後は『テレ東BIZ 延長戦ライブ』として、配信で選挙の総括、
株価や為替などへの影響についてもお伝えする予定です。
金曜8時のドラマは内藤剛志さん主演で『今野敏サスペンス 警視庁強行犯係 樋口顕 Season2』をお送りします。
21年のSeason1が非常に好評で、早くもSeason2が登場します。
月曜夜11時の「ドラマプレミア23」は、今回も秋元康さんの企画・原作で『赤いナースコール』を放送します。
主演はSexy Zoneの佐藤勝利さんでテレビ東京ドラマ初主演になります。
病院を舞台とした「史上最恐ミステリー&ノンストップ・ラブサスペンス」です。
最後にスポーツです。
7月6日からシンガポールで開催されるバスケットボールの「3×3(スリー エックス スリー)」
アジアカップを、地上波・BS、配信の3波一体で日本代表戦を中心にお届けします。
また、オリンピックに採用されていない競技を中心に世界最高水準のアスリートが競う
「ワールドゲームズ」が7月7日から開催されます。
地上波では東京五輪から競技に正式採用されましたスポーツクライミングを中心に放送、
BSではパリ五輪で正式種目となる予定のブレイキンを中心に放送します。
それから、テレビ東京スポーツYouTubeチャンネルでは、
スポーツクライミングに加えてソフトボールの注目の試合もライブ配信する予定です。
【事業関連】
(平岡アニメ・ビジネス本部長)
まず、eスポーツです。
夏の恒例イベント、高校対抗の全国eスポーツ大会「STAGE:0」を開催します。
昨年の第3回大会では、過去最高のエントリー数となり、大会のライブ配信総視聴者数は約798万人を記録しました。
第4回の今年はさらにエントリー数の記録を更新、過去最多の2,559チームがエントリーしました。
すでに6月初旬から予選が始まり、8月12日~8月15日の全国大会で日本一の高校チームが決定します。
熱戦の模様は、公式Twitterなどで生配信し、
地上波では大会終了後の9月にダイジェストの特別番組の放送を予定しています。
大会アンバサダーとして、アンガールズの田中卓志さん、みちょぱさん、スペシャルサポーターとして
アルコ&ピースのお2人と土佐兄弟さん、こういった皆様が熱戦を盛り上げます。
『あちこちオードリー オンラインライブ』のお知らせです。
前回はチケットの販売総数が8万4,000枚で、2021年のテレビ番組配信イベントの日本記録となりました。
今回もテレビでは見られないオードリーさんの姿が見られる企画を予定しています。
昨年の3月にサービスを開始したテレビ東京のメタバースプロジェクト「池袋ミラーワールド」が、
7月1日から夏休みキャンペーンを実施します。
キャンペーンの目玉は「謎解き&スタンプラリー」で、謎解きクリエイターで非常に人気の高い
タンブルウィードさん監修の超高難度の謎解きゲームを用意しました。
今回のキャンペーンに合わせてログインなしで参加できるオープン領域を作って、気軽に仮想空間を
体験できるようになりました。 メタバースがいま大変注目を集めていますが、テレビ局としてどのような
エンターテインメントがお届けできるのか、引き続き挑戦を続けます。
最後は現在公開中の映画のご報告です。
5月6日に公開した「死刑にいたる病」は6月26日までの集計で
動員が72万9,000人、累計興行成績が10億3,817万円のヒットとなっています。
【営業関連】
(石川社長)
5月は、タイムが前年比+0.6%、スポットが同-3.9%、タイム+スポットの合計で同-1.1%。
スポット広告の厳しい状況が続いていますが、今年からソリューション営業で売り方も変えていますので、
秋以降の成果に注目しています。
Q:新番組は好調とのことだが全体として視聴率が厳しくなっている理由は
(斎藤総合編成局長)
テレビをリアルタイムで見ている人の総数が減っていることは事実で、その影響をテレビ東京の視聴率も
受けている部分はあります。ただ、基本的には元気な番組が多いと認識しています。
Q:「3×3」や「ワールドゲームズ」などスポーツの新しい分野を放送と配信あわせて展開する狙いと今後の展望は
(石川社長)
今年の4月にスポーツ局の組織を大きく変え、新しいスポーツを開発する部署を設置しました。
その流れで「3×3」などが提案されています。先進的なスポーツに積極的に取り組んでいこうということで、
今回、その手始めと考えていただければと思います。
Q:「文藝春秋」の記事に抗議をしたが、経緯と文藝春秋側の対応は
(石川社長)
文藝春秋の記事は、事実に即していない、憶測によって構成された内容なので抗議しました。
それに対し文藝春秋社側からの反応は今のところ一切ありません。
Q: 『SPY×FAMILY』は大反響だったが、改めて所感を
(石川社長)
『SPY×FAMILY』は我々にとって非常に重要な原作の確保ができたという作品です。
3月には渋谷を舞台にした大規模なプロモーションを展開しました。
そうした中、かなり手応えを得ているアニメだと思っています。アニメ局をはじめ頑張ってくれたセクションに感謝します。
10月クールに向けてさまざまな対策、プロモーションを打ち、テレビ東京の新たなアニメの軸として、今後大きな成長を
遂げてくれればと期待しています。
Q:なぜ秋元康さんのドラマがテレビ東京で多いのか
(斎藤総合編成局長)
秋元さんは「テレビ東京の月曜23時の枠で新しいテレビドラマの限界に挑戦したい」とおっしゃっていて、例えば今回の
『赤いナースコール』については「怖さギリギリを攻めたい」と。いい意味でテレ東を実験台にしていただいているのかと思います。
Q:総務省の有識者会議でNHKのインターネットを活用した業務が放送の補完的な位置づけではなくて、本来業務への格上げも
含めて検討するというような方針が示されたがどのようにみるか。
(石川社長)
NHKのインターネット活用業務は、放送の補完業務というよりも、かなり前に出ている業務だと思っています。
もう少し具体的な中身を知りたいということと、そこで得た知見は我々にも十分提供していただいて、メディア界全体が
それを共通の資産として使えるような形で提供していただくことを強く望んでいます。
(BSテレビ東京 新実社長)
テレビ東京のメディア担当(テレビ東京専務取締役メディア戦略室担当)の立場で補足します。
NHKに関しては、受信料や業務改革ガバナンスの問題をあわせて解決した上で、次の段階として、インターネットの業務の
扱いについて検討すべきと思っています。
テレビに限らず、ネットメディア全般に対するある種の民業圧迫ということは現実に起きていて、それがさらに強くなる
可能性があるので、慎重な議論を望みます。やはり報道を中心にNHKのリソースは相当大きく、使い方を間違えると
ほかのメディアへの影響が大きいので、注意深く見守っていきたいです。
Q:「テレ東BIZ」で「参院選"タブーなき"一問一答」が配信されて反響呼んでいるが。
(石川社長)
参院選の投票率は大きな焦点ですし、若い方々がどういう反応をするかということは、日本の民主主義の今後にとって重要です。
少しでも「投票に行こう」という意識を持っていただけるのであれば、それは我々の狙ったとおりの反応かと思います。
Q: 選挙特番で池上さんに期待することは。
(石川社長)
この参院選の持つ意味などについて、池上さんらしい深い分析と解説が、聞けるのではないでしょうか。若い方にもそうした
考え方を知ってもらえればと期待しております。
Q:秋に『PUI PUI モルカー』の新しいシリーズがスタートするが、新シリーズに期待することなどがあれば
(平岡アニメ・ビジネス本部長)
10代20代の女性層からの支持も非常に大きかったので、商品化展開を幅広い層に向けても考えていきます。
Q:黒木華さん主演の『僕の姉ちゃん』というドラマ。1年くらい前に配信された作品を改めて地上波で流すメリットや狙いは
(石川社長)
我々は「全コンテンツ全配信」という理念を掲げてきました。その理念を出した段階から、配信で評価を高めた上で、テレビで
いろいろな視聴者の方に見てもらうやり方などコンテンツごとに戦略を検討しようと決めました。
これからもさまざまな形でコンテンツを最大活用する方法を探っていきたいと思っています。
【BSテレビ東京 新実社長】
BS民放5局の中で2年連続売上高1位という実績を残した直後の引き継ぎということで緊張とプレッシャーを感じています。
もともと記者の出身で、紙、デジタルの媒体、地上波、動画配信に携わり、だんだん地面から足が離れていって、ついに
宇宙からお送りするメディアの経営を担うことになりましたので、よろしくお願いいたします。
いずれのメディアも今、大変革期にあって事業構造の改革や新しいビジネスの開発というのも求められています。
幸いなことにテレビ東京グループは、地上波、BS、それから配信、イベントといった放送外事業も含めて連携ができていますので、
この協力を強めながらチャレンジをしていきたいと思っています。
7月から『ちょい釣りダンディ』という漫画が原作の釣りのドラマをスタートさせます。
主人公の檀凪子という役を演じるのは、ドラマ初主演の臼田あさ美さん。
わりとほんわり癒されるドラマでありつつ、釣りのちょっとしたテクニック情報が入り、さらにテレ東らしく、最後は魚をおいしく
食べられるという感じのドラマに仕上がっていますので、お楽しみいただければと思います。
7月15日には特番『AMERICAN MONEY TODAY』を放送します。
アメリカのマーケット情報を金曜の深夜に生放送でお送りします。日本人が知らない成長企業や高配当企業といった投資に
役立つ情報もふんだんに盛り込みつつ、話題の「暗号資産」についても取り上げたいと思います。
テレビ東京ホールディングスに今年つくった新組織「テックラボ」が協力したXR(クロスリアリティー)スタジオから番組を
お届けします。
7月16日にはSDGsの新しい特番『これって世界を変えちゃうんじゃない?』を放送します。高校生・大学生にSDGsに関する事業の
アイデアを募集して、それを大企業、あるいは起業家の方々に見ていただいて、実現までどうサポートしてもらうかというようなことを
見せていく番組です。MCは山里亮太さんです。
Q: 社長就任にあたりBSという媒体の可能性と、BSテレ東の強みをどう捉えているか。それに基づいてどのように経営していくのか
(新実社長)
BSという媒体は面白い媒体だなと感じています。
全国放送でありながらターゲティングできた番組をお送りしていると思います。中高年の方はもちろん、若い方向けの番組など
トライアルや新しい実験も可能だと考えています。
地上波・配信・イベントなどとより密接に連携して、新しいメディアのモデルをつくる場として取り組んでいきたいです。
<出席者>
テレビ東京 代表取締役社長 石川 一郎
BSテレビ東京 代表取締役社長 新実 傑
テレビ東京 取締役 アニメ・ビジネス本部長 平岡 利介
テレビ東京 取締役 総合編成局長 斎藤 勇
テレビ東京 広報局長 島田 政明
テレビ東京 広報局次長兼広報部長 川口 尚宏