【大杉漣さんの訃報について】
(小孫社長)
第一報はメールで聞いたのですが、何とも言いようがなく落ち込みました。皆さんよくご承知の通り、大杉さんには大変お世話になっており、昨日放送がありました『バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~』にもご出演いただいておりました。パート1が終わった後、パート2をやるかやらないかというときに、「もしパート2をやるならば同じスタッフ、同じキャストでやらせてほしい」とおっしゃって下さったのは大杉さんだと報告を受けておりました。大杉さんにはこの番組に対するお気持ちがおありだったのだと思います。そういった意味でも、いろいろな形で共演者の方々のご理解、ご協力をいただきながら進んでいた矢先だっただけに、より一層残念で仕方がないという感想を抱きました。
この1日足らずの間に、視聴者の皆様から大変多くのお問合せやメール、電話をいただきました。「第4話、第5話はどうするのか」というお問合せや、「やっていただきたい」というご希望が驚くほど多く、私自身も大杉さんの番組に対するお気持ちを聞いておりましたので、出来ることなら第4話、第5話は続けられないものか、という指示を昨日のうちにしておりました。最終的にどうするかは編成局長に任せておりますが、ほかの共演者の方々のご都合やお気持ちもあると思いますので、十分配慮してこれからを決めていきたいと思っております。
本当に大杉さんにはお世話になったことですし、今後も制作陣は大杉さんのお言葉ひとつひとつを噛みしめながら番組を作っていくと思いますので、これからもお世話になり続けるのだと思っております。心からお悔やみを申し上げたいと思っております。
Q.第4話、第5話の撮影はどのくらい進んでいる?
A(長田編成局長)
第4話が7割、第5話が3分の1程度、と現場から報告を受けています。第4話、第5話もご遺族、共演者、スタッフの方々のご理解をいただきながら、なんとか放送したいと思っており、プロデューサーを中心に調整に入るところです。
<編成関連>
1月クールの視聴率は、第7週終了時(1月1日~2月18日)で、GH6.6%(前年同期比±0p )、PT6.1%(同-0.1p)、全日2.9% (同±0p )と、ほぼ前年並みで推移しております。年末年始の結果が良く、私共としては非常に喜んでおりますが、その流れを引き継いで、この1月クールもほぼ想定通りの水準で推移しております。おしなべて順調ですが、『YOUは何しに日本へ?』(毎週月曜 18:55~) や『緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦』 、『ヒャッキン!~世界で100円グッズ使ってみると?~』(毎週火曜18:55~) や、『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』(毎週土曜19:54~)など、昨年のいい流れを継いで推移しているという状況です。
また、オリンピックについてですが、こちらは選手の皆さんのご活躍もあり、視聴者の方々にご支持をいただきました。『ピョンチャンオリンピック2018 スピードスケート女子1500m』の中継(2/12・月祝 21:30~23:10) では二桁台の視聴率を記録することが出来ました。
【営業関連】
1月は、タイムが前年比+4.1%、スポットが同+3.8%、タイムとスポットの合計では同+4.0%と、上昇しております。17年度累計でも、タイムが前年比-2.4%、スポットが同+0.3%、タイムとスポットの合計で前年比-1.4%と、少し厳しい環境もありますが、ほぼ予算通り、前年比横ばいの高水準を維持できております。基本的には売り上げもほぼ予算通りのところまで来ていますが、その背景にはタイムが健闘していることに加え、スポットの売り上げが想定以上に推移していることもあると思います。テレビ東京の場合、スポットへの依存度は他局と比べると、ずっと低く推移しているのですが、この部分にもう少し力を入れて、実績として上がってくれば年度としても比較的いい成績で終えられるのではないかと思っているところです。
【今後の特番に関して】
『卓球チームワールドカップ 2018』が2月22日(木)~2月25日(日)にイギリスのロンドンにて開催され、テレビ東京とBSジャパンでお届けします。地上波では今回が初のGH帯での放送になります。女子では石川佳純さんや伊藤美誠さん、平野美宇さん、早田ひなさんが出場されますし、男子は期待の張本智和さんもご出場になります。どうぞご期待ください。
【4月編成に関して】
新番組として『日曜ゴールデンの池上ワールド 池上彰の現代史を歩く~Walking through Modern History~』を4月8日(日)からスタートします。この"現代史を歩く"というタイトルそのものが、池上さんがかねてから願われていたことで、これまでも池上さんはテレビ東京にいろいろな形で出演していただいていますが、今回は文字通り"歩く"ことでロケを貫いて頂く番組になります。池上さんに世界中のホットな場所を歩いていただき、解説していただいたり、ご自身で新たな発見もされたりという番組になると思います。テレビ東京が4月編成で最も力を入れる番組の1つで、これまでの「池上ワールド」がさらに進化したものになるものと期待しております。
また、本年は『ワールドビジネスサテライト』が番組開始から30周年、『Newsモーニングサテライト』が20周年と周年が重なります。この機をとらえまして、この2つの報道番組を大幅に強化したいと考えております。いろいろな形で新しい工夫、新しい映像技術なども取り入れながら皆さんに夜も朝もフレッシュな情報をお届けする、あるいは全く新たな視点をお届けするというような番組になることを期待しております。『WBS』につきましては4月より、BSジャパンでサイマル放送を開始し、テレビ東京と同じ23:00からの放送となります。私共の弱点だった全国カバー率の問題を解消し、カバーしていないところをBSジャパンで同時に見ていただけるという念願の体制が組めることになります。この面でもひとつグレードアップしたいと考えています。
Q:日曜GH帯、日テレが強い中で、池上さんの少し硬派な番組を投入する狙いは?
A:(小孫社長)
池上さんは経済、安全保障、ヨーロッパの情勢なども決して硬い話として提示されない、視聴者の皆さんが例え勉強をしていなくても「そうなんだ」と言っていただけるようなプレゼンテーションの仕方をされるプロだと思います。そういう意味では、硬いというよりも、ニュースのエンターテインメントなのではないかと思っております。これができるのはおそらく池上さんだけだという番組になると思っております。スタジオで池上さんが話す番組も魅力がありますが、池上さんが本当に大好きだという取材に出掛けて行かれ、世界を駆け巡るという新たなジャンルの番組として受け止めていただければと思います。この時間帯は岩盤のような強い壁がありますので、全く新しいことをテレビ東京が池上さんと始めたなという印象を視聴者の皆さんに持っていただけたら、それだけで狙いは半分以上達成したというように受け止めております。
【イベント関連】
加山又造アート展『Re 又造 MATAZO KAYAMA』を4月11日(水)~5月5日(土・祝)EBis303イベントホールにて開催します。是非ご期待ください。
【BSジャパン】
BSジャパンに限らず、BS各局は今いろいろと知恵を絞っているところですが、この3月にBS民放5局特別企画として、池上彰さんが聞き手となり、3月18日から5夜連続で5局が順番に放送する『BS民放5局特別企画 池上彰の5夜連続BIG対談』をお届けします。
BSジャパンでは、『池上彰×ビートたけし~テレビは死んだのか!?~』を3月21日(水・祝)20時から放送します。"テレビは死んだのか"というテーマで、池上彰さんと、ビートたけしさんにたっぷり語り合っていただきます。また違った視点からテレビの魅力、私ども放送する側へのゲキも飛ばされたと伺っておりますので、是非楽しみにしていただければと思います。こういった形で民放のBS5局がスクラムを組むところはスクラムを組んで、メディアとしての価値を上げていく努力をしていければいいなと考えております。
またBSジャパンは本日「BSジャパン」を「BSニャパン」と改名致しまして、社長室も"猫"に占拠されております。本日2月22日は、"2"が3つ並び「にゃん にゃん にゃん」という事で「猫の日」キャンペーンを行っており、1日中、報道番組も含めて猫一色でやっているということです。そういった形でも知恵を絞りながらBSの価値を高めようと考えております。
4月からの新番組では、時代劇「くノ一忍法帖 蛍火」をスタートします。BSジャパンでは私が社長時代から時代劇を作っており、時代劇が随分多くなりました。今回もBSジャパンとしてはかなり思い切った取り組みで、主演のベッキーさんも非常に張り切って演じておられますので、楽しみにしていただければと思います。
また、報道番組『日経プラス10』は、4月から直後に『WBS』が来ますので、大幅に内容を強化して視聴者の期待に応えるべく最後の検討作業に入っております。こちらもご期待いただければと思います。
《会見者》
テレビ東京 代表取締役社長 小孫 茂
テレビ東京 専務取締役 広報局、グループ戦略室、メディア戦略室、ネットワーク局担当 廣瀬 和彦
テレビ東京 常務取締役 編成局、メディア・アーカイブセンター、報道局担当 武田康孝
テレビ東京 執行役員 編成局長 長田 隆
テレビ東京 広報局長 鈴木 孝道
テレビ東京 広報部長 天田 晶子